#レポート wassa『オノマトヘア』原画展
2015年3月6日。
wassaさんと、wassaさんの作品集『オノマトヘア』を手がけたデザイン事務所G_GRAPHICS / ondo の松木さんも一緒に大阪からバスに揺られて徳島まで。二人のおかげで、すいすいとあっという間に設営が終わる。
これまで最短15分で展示設営したことがあるというwassaさんの、感性で壁に絵をレイアウトしていく様子は、ゆるくて、だけどちゃんと大事にしているものがあって、きっと絵を描いているときもこんな感じなんだろうかと想像する。
『オノマトヘア』。
ある噂 気持ちは 髪型に表れる らしい
という一言から始まる作品集。
G_GRAPHICS / ondo の代表・池田さんとwassaさんとで、何度も打ち合わせしながら作り上げた一冊。池田さんがお題を出し、その場でwassaさんがすらすらとスケッチをして…その繰り返しで、“擬音語(オノマトペ)からイメージしたヘアスタイルを描く”という独創的なテーマでまとめた作品集『オノマトヘア』が出来上がった。
『オノマトヘア』には髪の毛がついている。
手に取る人、みなさん決まって驚かれるけれど、これには「本を“生き物”のようにしたい」という思いがあったそうだ。それはとても奇妙で可笑しなwassaさんのイラストとも合っていて、とても世界観のある一冊だと思う。
そんな『オノマトヘア』の原画展。
よくよく観察して驚いたのは、この絵は極細(0.25mm)のボールペンで描かれているということ! 表情も、髪の毛も、細く細く描き込まれている。絵の繊細さが伝わってくる。
『オノマトヘア』の原画のほかに、作品やオブジェ、ブローチなども並べています。
『オノマトヘア』の原画は非売品ですが、こちらの壁の作品は購入可(¥6,480〜)。今回お世話になったondoのオリジナルフレーム(¥6,480〜)に入れて展示しています。作品のタイトルはすべて無題。「日常の中に絵を描くことがある」と言っていたwassaさん。きっとwassaさんにとって絵を描くことは、ごはんを食べるみたいに自然と生まれてくるものなのかもしれない。
2015年3月14日。wassaさん在廊。
オリジナル「ノート」(¥1,080)の真っ白い表紙に、即席でイラストを描き込んでいるwassaさん。書き下ろし、一点ものの表紙。白い表紙に向かうと、すらすらとあっという間にイラストがたくさん出来上がっていた。
小柄で、色白で、小動物みたいなwassaさん。
wassaさんが描いた絵の中から出てきたみたいな人で、wassaさんも絵の中にいるみたい。
wassaさんもちっちゃいけれど、手づくりする雑貨やオブジェたちもまたちっちゃい。
上は「こびと」(¥1,620)。真ん中は「けもの」(¥1,620)。下は「ブローチ」(¥1,080〜)。
「こびと」は体長2〜3cmほどの小ささ。さらには石膏粉でつくられた「けもの」は実はちっちゃな“耳”がある。プラ板でつくられたブローチも中央左側の金色が「けもの」なのだけれど、この子にも“耳”がある。見えますでしょうか?? ちなみに、「けもの」ブローチの隣にいるのは「白いクマ」。三角のは「富士山」。確かによく見ると、てっぺんに雪らしい白いものが。。。
wassaさんは土曜日一日だけの在廊。普段のuta no taneでは、週末は日曜日の方がお客さんが比較的多いので、どれだけのお客さまに来てもらえるか不安だったのだけれど、普段の土曜日以上のお客さまが来てくださって、みなさんちゃんと絵を観てくださって、wassaさんともお話してくださって、なんだかほんとにギャラリーみたいな雰囲気になって、とてもとても安心した。
wassaさんはこれから一ヶ月間、香川県の坂出で滞在制作をするのだそう。一ヶ月かけて描いた作品は、来月坂出での二人展で発表となる。もう生き方がアーティスト! どんな作品をつくるのか、とても楽しみだ。